林田学さんから、今年もまた年賀状がとどきました。
今年は、インドからです。
有名な白い寺院の前にたって満面の笑みを浮かべています。
二十歳で海外協力隊に参加した時は、まだどういう風に生きるかさえわかっていませんでした。
スポーツを極めていこうとか、芸能界に入って映画デビューしようかとかとりとめもない夢ばかり追っていました。
それが、日本を後にしたころから、言葉ひとつ通じないことへの焦りをおぼえはじめました、それから、現地の人と身振り手振りで話し合い、助けてもらいながら二年がすぎました。
いよいよ帰るとなった時にみんながなけなしのお金を集めて記念品を贈ってくれたそうです。
それは、小さな時計だったのですが、彼の右手には今でもそれがはめられているようです。
今でも、その時の光景は忘れられないものになっているそうです。
心を込めた仕事は、必ず相手の心をも溶かすということになりました。
今でも、熱く語っていた彼の笑顔がわすれられませんいつでも身軽に旅に出られるように、彼は、リュックの中に生活必需品をしのばせているそうです。
彼の家族も、もう半ばあきらめていて、彼が世界で活躍してくれることを楽しみにしているようです。